新型うつ病(新うつ病)について

新型うつ病(新うつ病)について

最近、典型的なうつ病(メランコリー親和型うつ病)とは異なったうつ病が認知され始めています。 典型的なうつ病(メランコリー親和型うつ病)というのは真面目で几帳面な中高年の男性が長く続くストレスに耐え切れなくなり発病するといった病態です。

非定型うつ病は敏感・繊細な若い女性が日常のストレスから発病されるといった病態です。非定型うつ病の人は、職場やプライベートのストレスから不安・抑うつ、時に過食・過眠を生じがちです。メランコリー親和型うつ病とは異なり、食事も睡眠も過ぎる程に摂ることができ、ストレスも日常的な内容であるため、周囲からは病気と認められずに悩まれている人も少なくありません。

他にも現代型うつ病未熟型うつ病、そしてディスチミア(気分変調症)親和型うつ病という、若い世代を中心とした、比較的軽症で、身体症状や不安・焦燥を前景とするうつ病があります。

軽症ながら出勤困難となり、自宅で療養されることが少なくありません。自宅では家事や趣味などを難なくできるのですが、いざ職場へ出勤となると身体が動かなくなったり、動悸や過呼吸を生じたりして行けなくなってしまいます。現状や自分に対して自責的にはならず、環境や他者に対して被害的になったり他罰的になったりすることもあります。

逃避型抑うつ退却神経症とも似た病態と言えます。大学や会社へ入るまでは目立った葛藤や挫折がなかったものの、いざ現実的な問題や苦難に直面して処理しきれず、逃避や抑うつに陥ってしまう病態です。

うつ病の分類

うつ病は、以下の4つに分類することができます。

  • メランコリー型うつ病
  • 双極性障害
  • 気分変調症
  • 非定型うつ病

この中で新型うつ病と呼ばれているのは気分変調症非定型うつ病を指します。

この分類法はかなり昔から存在していて、以前はパーソナリティー障害抑うつ神経症など、別の病名として扱われていました。新型うつ病の患者数は数字上は増えていますが、近年で急増したわけではありません。分類方法の違いによって見かけ上増えているだけなのです。

1980年代頃から米国精神医学会の診断マニュアルDSM(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders 精神障害の診断と統計のためのマニュアル)が存在していました。日本ではこのDSMの第4版であるDSM4を参考にする精神科医が少なかったのですが、近年になり世界標準になりつつあるという背景があります。

新型うつ病の治療について

これらの病態に対する治療は、メランコリー親和型うつ病が休養と服薬のみでも自然軽快しやすいのに対し、それだけでは不十分で、より積極的な精神療法・心理療法を必要とします。

具体的には不安や抑うつの背景にある職場や学校の問題を認識し、現実的な解決方法を探索します。解決つかない時には、自分自身の考え方(認知)や振る舞い方(行動)を変えることが求められます。

うつ病を発病すると、否定的に考えたり、逃避的に振る舞ったりしてしまいがちですから、その時々の状況や気分、そして認知や行動を客観的に記録し、治療者と一緒に振り返ることが有効です。

そしてより適切な認知・行動パターンを身に付け、現実社会・生活への適応を向上させていくわけです。

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